忍者ブログ
言えない言葉が必要な言葉だなんて。
[1]  [2]  [3]  [4
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


後ろから迫る足音。
カチャリ、という金属音。

あぁ何だって俺はこんな状況に追い込まれているのだろう。

それでも今は逃げる以外に方法は無く、ただ走る。

薄暗い路地を曲がると・・・先は行き止まり。
これで俺もジ・エンド。
もう走るのもいい加減疲れてしまった。

覚悟を決め行き止まりの壁に背をつけくるりと向き直る。

目の前には・・・よく知った男。

「好きなようにしろよ」
俺がそう吐き捨てるとそいつは含んだ笑いで呟いた。
「これで、ゲームオーバー?」

人を試しているような笑い方が気に食わない。
まぁ、実際こいつは俺を試しているのだろうけれど。

「あぁ、ゲームオーバーだ。俺の負けだ。」
「嘘つき」
「嘘じゃないさ。俺は負けたんだ。」

俺の言葉にそいつは眉を顰めてこう言った。

「アンタはそんな奴じゃないね。そうやって、今まで人を騙してきたんだろ?」

カチャ、という音がしてそいつは持っている銃口を俺に当てこう言った。
「俺はアンタを許さない。殺さない。もっと、この世界での苦しみを味わえばいい。生きることの苦しみを。」
絶望に満ちたそいつの瞳は、もはや何も映してはいなかった。

「今度のゲームは、いつにしようか?」
そいつはそう言うと銃をしまって俺に背を向けた。

「・・・・もう、お前の勝ちは決まりだろ?」
そいつの背に向けて発せられた俺の言葉に少しだけ反応して
「さぁ、どうでしょう?」
にこり、と悲しみの笑顔を俺に向けた。

そいつが去り際に言った言葉は、風の音に掻き消されて俺の耳には届かなかった。


「生きていれば、どうにかなると思うのがオカシイのかな。」

PR
「俺、そろそろ行かなくちゃ。」

すっと立ち上がったそいつは俺の目をしっかりと見てそう言った。

「・・・どこに、行くんだよ。」
「・・・どこに行こうかな。」
にいっと笑って、まるで最高の悪戯を思いついたガキみたいに、そいつは笑った。

「当ての無い旅がしたいなぁって、思ったの。」
わかる?と小首を傾げて俺に尋ねたそいつは初めて俺が見た子供のままのそいつだった。

「・・・わかるよ。」
俺がそういうと「兄ィならそう言ってくれると思った」なんて笑うから。

ちくしょう、成長したな、お前は。
いつの間にか身長なんて俺をとっくに越して。

「だから、またね。」

最後まで、言葉に気を使うのもお前らしくて。
あぁ、お前といた日々は楽しかったよ。

「またな。」
俺がそういうと少しだけお前の瞳が揺れて、てめぇ、自分から言い出したクセに先に泣くんじゃねぇよ。

「・・・兄ィだって、泣きそうなクセに。」
俺の考えてることが分かったのか、そいつはいつもの生意気な口をきいた。

「ん、じゃね、兄ィ。」
「どうせお前のことだからまたどっかで会うだろ。」
「ちょっと何それ!もう少し別れを惜しんでくれたっていいじゃん!」

そんな他愛の無い会話をして
あいつはドアを開けた。

そこからは光が射し込み、気持ち良い春の風が吹き込んできた。

さぁ、俺も当ての無い旅にでも出ようかな。


ただ、おめでとうって言葉とありがとうって言葉を伝えたい。

好きだよ。ありがとう。感謝してます。

私に生きる勇気をくれた貴方達だから。

これからも、よろしくお願いしますね?

ただ、今日という日に感謝。

貴方達に心からの感謝を込めて。

おめでとう。


きみにあげたキャンディーときみがくれたメロディー。

些細なことかもしれないけれど、凄く凄く嬉しくて。

交換って、何かいいよね。

そうだ、今度は別の人にあげようっと。

何も望んではいないけれど、やっぱりどこか期待してしまうのも事実で。

さぁ、今度の人は何をくれるだろう?

何かちょうだいって言ったらきっとその人はえぇ?と言って。

かばんをごそごそして、

はいって言って何か物と、

優しい笑顔をくれるだろう。

これは、僕の予想だけど。

きっと99パーセント当たってる。

ほら、見てて。

僕の予想が当たってるかどうか。


「ねぇ!これあげる!!」



Link by RainDrop & Frank sozai
忍者ブログ [PR]