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怖い怖い怖い。
何かを始めるって、こんなに怖かったっけ。
全く知らない場所に行くのは怖くない。
だって分からないんだもの。
微妙に、中途半端に。
しかも最悪なカタチで知ってしまった場所に行くのは怖すぎる。
どうしよう。
このまま平穏無事に、無難に過ごそうかな。
これまで私はそう生きてきたの。
ここで、何かを変えてみる?
怖い、です。
悩んでいる時間は、無駄なんかじゃない。
そう思わせて。
鳴り止まない響き。
スネア線を外すと、ぽてぽてと可愛い音がした。
あぁ、まだまだ未熟者。
スネア線をいれると、全てを掻き消すように音が響く。
スネア線を外して、綺麗な音が鳴った時。
きっと私のエンドロールが流れ始める。
この格好悪い、バランスの悪いドラムロール。
それが、まだ生きてるって、思わせる。
堪えられなくなって、またスネア線をいれる。
また全てがぐちゃぐちゃになる。
私のエンドロールの出番は、まだみたいだ。
はやく、はやく、はやく。
はやくえんどろーるをながして。
鼓動は、ただ早くなるだけ。
外は雨。
彼は家。
この2つはとても、奇妙な組み合わせだと私は思う。
窓の外は薄暗くどんよりとしていて、いかにも人間のやる気を失わせる色合いだ。
その証拠に彼は少しも動かない。
君は、楽しそうだね。
彼が私に向かってそう言う。
ええ、楽しいわ。だって雨だもの。
私の言葉に彼は眉を上げ吐き捨てるように言った。
雨のどこが楽しいんだ、と。
雨なんか降ったら効率良く作業が出来ないじゃないか。気分だって落ち込む。
君は、雨のどこが楽しいんだ。
さぁ、わからないわ。
私もわからないけれど、なんとなく、ただなんとなく雨が好きなのよ。
全く、君は変わった人だよ。
ここで会話は途切れた。
私は、きっと晴れも雨も好きじゃない。
曇り?興味無いわ。
彼に嘘をついた。
『雨が好き』と。
別にだからどうだってことはない。
どうせ雨でも晴れでも、私は変わらない。
彼は、変わるみたいだけれど。
他人に興味なんて無いのよ、私。
最初の話をしよう。
彼女は現実は見たくないと言った。
僕は夢を見たくないといった。
まぁ、そこから違っていたのだと思う。
現実を見たくない?それは、ただの現実逃避じゃないか。
逃避していても何も始まらないよ。
と僕が言うと彼女は心外だ、とでも言わんばかりに
現実逃避のどこがいけないの?と言った。
どこがいけないのって・・・逃げていてもどうしようもないじゃないか。
夢ばかり見ていても結局僕らが生きているのは現実なんだよ。
彼女は僕のその言葉を聞いてはぁ、と小さく溜息をついた。
アナタって、ほんと、カタブツよね。
彼女のその一言でいつも終わる。
カタブツ?じゃあ、夢ばかり見ている方がいいってのかい?
よくわからない。とぼそっと呟くと
貴方には一生わからないわ。と返された。
自分に無いものを求めたのだと思う。
僕も彼女も。
そして今僕と彼女はテーブルを挟んで話をしている。
一枚の紙切れをテーブルの上に置いて。
まだ記入されていないその紙切れには、これから彼女と僕の名前が書かれて、ハンコが押されて。
これから僕はまた彼女の口からこの言葉を聞くだろう。
アナタって、ほんと、カタブツよね。
そうしたら僕も言うんだ。
よくわからない。と。
いつまでも、彼女は僕には理解出来ない人間だった。
きっと、これからも。
貴方には一生わからないわ。
彼女の言葉は、かなり的確だと思った。
きらきら
ちかちか
空に光が反射する
きらきら
ちかちか
青い光が射し込んでる
上は綺麗よ。
このまま何処へ行こう?
下は無音
何も見えない
何も聞こえない
黒より深い闇がある
上下左右どこへ行こうと自由
トランクさえもいらないわ。
ブルーの服を着て青い世界をまわるのよ。
それが、今私のすべきこと。
景色になるわ。
ブルーの世界の景色になるわ。
染めて染まって。
もう少し、上へ行こうかしら
青が明るくなる
気泡がきらめいて私にくっつく
何て素敵なアクセサリー
すぐ消えてしまうけれど
儚いもの程美しい
景色になるの。
私はここの世界になるの。
もう少し、上へ行こうかしら。